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【徹底解説】トップYouTuberかずき氏の著書『世界一わかりやすいエレキギターの耳コピ攻略法』を、イヤトレ講師の視点から紐解く

ギターを弾く上で、多くの人がぶつかる最大の壁。それが「弾きたい曲があるのに、TAB譜がどこにも売っていない」という絶望感ではないでしょうか。YouTubeで見つけたかっこいいアレンジや、マイナーなバンドのあのフレーズ。楽譜がないからという理由で、ギターを弾くこと自体を諦めてしまった経験がある方は数え切れないはずです。「自分の耳で音を拾えれば…」と何度も思いつつも、いざ曲を流してギターを構えてみると、何から手をつけていいか全く分からず、開始5分で挫折する。そんな「耳コピ難民」を救う、まさに救世主とも呼べる本が出版されました。それが、かずき氏が執筆した『世界一わかりやすいエレキギターの耳コピ攻略法』です。

「世界一わかりやすいエレキギターの耳コピ攻略法」著 かずき

本書のプロローグで、著者は「耳コピのやり方を1から10まで全部まとめてくれた本があればいいのに」という、かつて自身が抱えていた強い思いを語っています。ネット上には「とにかく曲をよく聴け」「ベース音から拾え」といった断片的なアドバイスが散乱していますが、本書では耳コピに役立つコツを広範囲に深いレベルで網羅しています。まさに1から10までまとめた名著だと言えると思います。

本著を語る上でもっとも重要なのは「チャンネル登録者数50万人を超える規模のトップギターYouTuberが、あえて『耳コピ・音感』というテーマで本を出版した」ということです。

これまでにも、YouTube発の「耳コピ手法」をまとめた教則本が出版されることはありました。しかし、その多くは「耳コピ専門チャンネル」や「理論解説チャンネル」が、”もともと耳コピに強い関心を持っている人たち”に向けて発信したものでした。いわば、すでに必要性を感じている人たちに向けた専門書だったのです。

しかし今回は全く意味合いが違います。かずき氏のチャンネルは、特定のジャンルやマニアックな層に偏らない、非常に幅広いギタリストたちに支持されています。つまり、「今までTAB譜を追うことに精一杯で、耳コピの重要性になんて全く注目していなかった」という巨大な層を抱えているのです。 その50万人という巨大なメインストリームの層に対して、「ギターを弾くなら、耳コピってこんなに大事で、こんなに世界が変わるんだよ!」と強烈なスポットライトを当て、その重要性を広く発信したこと。これは、ギター界隈全体の底上げに繋がる、本当に素晴らしい功績だと言えます。

 

本書が仕掛ける「耳コピ上達のサイクル」とその仕組み

この本が本当に優れているのは、読者を上達へ導くための「仕組み」が非常にロジカルに設計されている点です。著者は、読者が以下のようなサイクルに乗って「音感」を育てていく過程を想定してこの本を執筆しているのだと思います。

  1. Tipsによるハードルの低下: 「あともう少しで耳コピができそうだけど、いつも挫折してしまう」というギリギリのレベルにいる人に対し、膨大な量のTips(機材の活用や知識による選択肢の絞り込みなど)を与え、耳コピの難易度を大幅に下げる。
  2. 実践回数の増加: ツールや知識のおかげで耳コピが以前よりも「楽に」できるようになった結果、モチベーションが維持され、実際に耳コピに挑戦する機会(回数)が圧倒的に増える。
  3. 音感の育成: 成功体験を伴う耳コピの回数をこなすことによって、結果的に耳そのものが鍛えられ、根本的な「音感」が育っていく。
  4. さらなる好循環へ: 音感が育ったことによって、耳コピがさらに楽に、早くできるようになっていく。

知識(Tips)を起爆剤にして行動回数を増やし、最終的にはフィジカルな「音感」の向上へと繋げていく。これは非常に美しく、理にかなった上達の流れです。

 

なぜこのサイクルに乗れない人が出てくるのか?

しかし、この素晴らしいサイクルには一つだけ「見落としがちな前提」があります。それは、最初のステップ(Tipsを活用して音を探す段階)に入るための「最低限の音感の土台」が必須になるということです。

現実には、その土台に乗っていない方々が大多数を占めます。そういった方々は、いくら本で知識を得ても「結局どれが正解の音か分からない」という状態に陥るため、実践の回数をこなせず、音感が育つ好循環のサイクルに乗る前に疲弊してしまいます。

 

それでも本書が、書籍における「最適解」である理由

ここで誤解していただきたくないのは、「音感の土台がない人にとって難しいからといって、この本の価値が下がるわけでは決してない」ということです。むしろその逆です。

音感というのは極めて「フィジカル(身体的)」な能力です。それを、実際の音を聴き合うことも、リアルタイムで間違いを指摘することもできない「本(書籍)」という一方通行の媒体で教えること自体が、本来は至難の業なのです。

その絶対的な制限がある中で、著者は精神論を完全に排除し、「知識」と「チップス」を総動員することで、読者をなんとか正解へと導こうと全力を尽くしています。これは、「本という媒体を使って耳コピ(音感)の上達を促す」という超難題に対する、現時点での「最適解」と呼べる見事なアプローチです。

本としてこれ以上ないほど親切で画期的な内容だからこそ、そこで生じる「どうしても越えられない壁」は、本のせいでもあなたの才能のせいでもありません。単に「書籍という媒体の限界」と、あなた自身の「学習フェーズの違い」によるものなのです。

では、本の想定レベルに達しておらず、この上達のサイクルに乗れなかった大多数の方々は、一体どうやって音感を身につければ良いのでしょうか?

この本で耳コピができなかった人には何が必要なのか

結論から言えば、その答えは「自分の今のレベルに応じた、適切なアプローチに切り替えること」です。

そもそも本を使って独学で学習するということは、学習者自身がその本に求められている前提レベルに達している必要があります。もし現時点でそのレベルに達していなかったとしても、決して耳コピを諦める必要はありません。アプローチを変え、自分のレベルに応じた適切な方法で段階を踏んで学んでいけば、誰でも必ず耳コピができるようになるからです。

では、本の土台(=最低限の音感)がまだ育っていない初学者にとって、最も適切で確実な方法とは何でしょうか。私は「プロによるマンツーマンのレッスン」だと考えています。

書籍による独学を離れ、あえてマンツーマンの指導が必要となる最大の理由は、「自分自身では正しいフィードバックができない」という点にあります。

自分が手探りで拾った音が本当に合っているのか? 自分が出した音のピッチ(音程)は正しいのか? 正解が分からない状態のまま、暗闇を進むように手探りで練習を積み重ねるというのは、非常に難易度が高く、上達の大きな妨げになります。そればかりか、最悪の場合は間違った音の感覚のまま反復練習をしてしまい、変なクセがついてしまうリスクすら潜んでいるのです。

だからこそ、音感をスムーズに、そして何よりも正確に育てるためには、あなたの音をリアルタイムで聴き分け、その場ですぐに的確なフィードバックをくれる「プロによるマンツーマンのレッスン」を受けることが最も理想的な選択肢になります。

音感を身につけると、ギター演奏や音楽の聴き方が変わる

耳コピのスキル、そして「音感」を身につけるための時間や費用をかけることは、ギタリストにとって間違いなく価値のある事です。

本書の中でも挙げられているように、耳コピの真のメリットは「楽譜に頼らずに好きな曲が弾ける」という便利さだけにとどまりません。

自分自身の耳の解像度が上がることで、「ギターの表現力が劇的に上がる」「音楽の聴こえ方が変わり、世界が広がる」といった大きなメリットを得ることができます。日常で聴いている音楽の聴こえ方や、音楽そのものの楽しみ方までもが、これまでとは全く違う豊かなものへと広がっていくのです。

この先何十年と続く音楽ライフの中で、一生使える「音楽の耳」を手に入れる。その価値は計り知れないものです。音感を手に入れて耳コピをしたい、と本気で感じた方は、ぜひ当教室のイヤートレーニングでその第一歩を踏み出してみてください。

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